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[コメント] 月曜日のユカ(1964/日)

いい断片のとても豊富な作品。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







静止画の異様な長回しやストップモーションの面白さ(新聞の「マッカーサー回顧録」を捉えるキャメラは正にヌ―ベルヴァーグだ)、面白い手品師のギャグ、中尾彬 の長尺な科白の間じゅう加賀まりこのアップを捉え続けるキャメラ、場違いな老婆の哀れさを背筋の曲げ加減で表出する北林谷栄の巧みさ、この母娘の一本ネジの外れた独特な倫理(キリストのアガペーと比較されている。しかし宗教とはどれも、異教の者から見ればネジの外れた倫理ではないだろうか)、当然に訪れるクライマックスの葛藤、埠頭でのダンス、海面から没する加藤武のリアルさ、ラストの加賀まりこの曰く云い難い表情。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゑぎ[*]

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