[コメント] マスカレード・ホテル(2018/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
冒頭、死体に添えられた暗号が次の犯行現場の座標を示しており、次の犯行を予告しているという推理のくだりをさっさと説明で済ませ、ホテル内での出来事のみに集約した脚本は吉と出た、と個人的には思う。
実際、「連続殺人なんです(実際は違うけれど)」「次はホテルが殺害予告現場です」でスタートしても何ら支障は出てないし、尺を短くできている。
導入部分でもたついていたら、観客の心は離れていってしまう。
東野には悪いが、無駄に割いた紙幅はバッサリ切り落とさせてもらおう。
以下、内容について。
キムタクは、ボサボサ髪に無精髭の刑事(個人的にはカッコイイと思う)から、散髪してビシッとキマったホテルマンに成長していく。
床屋ヘアだ。
黒髪短髪のキムタクは基本的にオジサン臭い。
でも、カッコイイ。
カッコよく見える。
そう、職業に適した髪型・服装・立ち居振る舞いというのがあるんだよね。
ホテルマン、特に一流ホテルのフロントマンは身だしなみも小綺麗でなくちゃいけない。
カッコいいから、という理由で茶髪だったりロン毛だったりましてや腰履きなんかしてたらダメなんだ。
昔、零戦パイロットの役なのにロン毛を切りたくないからいう理由でひとつに結んでいたキムタクが、きっちり七三分けを受け容れて演技する年齢になったんだなぁ、と感慨深いものがあった、かな笑
長澤まさみは優等生だから、どんな注文にもきっちり応じられる女優なんだろう。
品格漂うフロントパーソンを見事に演じきっていた。
次は、CA姿の長澤が見てみたい。
真犯人は、まぁまぁわかりやすいよね。
他の役者はみんな誰が演者かわかるのに、片桐という老婆だけは誰が演じているのかわからないんだもん。
原作を読んでなかったとしても、この「いかにも変装してます」って婆さんは妙に浮いて見えただろう。
「実は盲目ではない」と自ら明かした後もサングラスを外すわけでもなく。「火傷してます」の後に手袋を外すわけでもない。
明らかに異質。
原作未読の方には真犯人はどう映っただろうか。
聞いてみたいものだ。
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