貧困による不幸の連鎖で精神を衰弱させた、売れないコメディアン男の狂った妄想という感じだった。こんな映画だと知っていたら観なかった。

この映画で言いたいことは、善悪で判断できるのは国や社会を主導的に構成できるある社会レベルに達したマジョリティーーを形成する人々だけで、そこから外れた下層階級や上流階級の人々はそれぞれの価値観で生きて行かないと苦しむことになるということを言いたかったのだと思う。

自称ジョーカーはそれが「笑えるか？笑えないか？」だったし、ほかの人は「イケてるか？イケてないか？」かもしれない。金持ちは「もうかるか？もうからないか？」、右翼は「プライドが保てるか？保てないか？」かもしれない。そんなまぁ少し考えれば当たり前のことを、わかりやすく伝えてくれた作品なのかな？

それにしても、バットマンに出てくるジョーカーって程、弾けてはいなかったように感じた。

それでも、ロバート・デニーロとのやりとりはそれなりに見ていて面白かったと感じた。