[コメント] ジョーカー(2019/米)
ホアキン・フェニックスの表情や仕草だけでなく、走り方や上半身裸になった際の体型のフォルムまで、全てにキャラクタ造型の神髄が沁み渡っている。
階段を降る構図や、独特のダンスの身のこなしも、一種のミュージカル映画としてクオリティまで感じられるほど。ゴッサムシティの重厚で冷たい舞台設計も秀逸。
過酷な成育環境、貧困から、心身を病んでいく過程はリアリティを感じるが、母親やウェイン家、TVの大物コメディアンロバート・デ・ニーロとの関係はステロタイプを超えられていない感じもする。地下鉄での3人組相手の暴発こそ抑え切れない感情の迸りが描けている。
京アニ放火事件など、現実の出来事をいろいろと連想しながら観てしまったが、彼がアンチヒーローとしてもてはやされるという感覚はあまり腹に落ちてこなかった。
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