冗談はさておき、これは傑作だ。

「ペロリだなぁ…」等々、原作にない名セリフ（脚本は荒井晴彦）が主人公たちの生き生きとした人物造形に一役かっている。

また、トマト栽培が仕事の田舎のニィちゃんという主人公が、永島敏行という俳優のキャラとピッタリ合っている。特に石田えりにＨなことをしようとする時の彼のイヤラシイ目は、演技とは思えないほどのリアルさだ。まぁ、あの石田えりが相手なら誰でもがそんな目になってしまうものだが…。

当時石田えりという女優の登場は衝撃だった。男なら誰でもあの豊満な肉体の中に埋もれてしまいたいという欲望を抱いたのではあるまいか。ましてや当時の私は高校生。その興奮度は、まさに超鼻血級なのであった。

あと、忘れてならないのが個性派脇役達の味のある演技の数々である。

ジョニー大倉の情けないキャラもこの映画には無くてはならない味付けとなっているし、蟹江敬三のしつこいいじけぶりもすごく嫌な感じがしてイイ。ケーシー高峰と藤田弓子の変さ加減も絶妙だ。

と、あの独白シーンくらい長々と書いてしまったが（独白シーン好きです！すごくイイ）とにかくこの映画は素晴らしい。原作を読んで失望したという人も映画はイイので是非見てみて下さい。