[コメント] 三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020/日)
結局、三島も全共闘も社会を変えることは全くできなかった。それを「敗北」と表現するかどうかは別にしても。
対決という割にはどこかヌルさが漂うこのドキュメンタリー映像を観れば然もありなんという気もする。
ただ、暴動にしても自決にしても、彼らは実際に行動したのだよな。そこが現代に生きる我々とは決定的に違うところ。その違いの端緒をこの映画を通じて少しでも感じ取れればと思ったのだが、ちょっとわからなかったかな。語彙の圧倒的な豊富さや、観念的な論説を立て板に水のように繰り出す言葉の力には素直に感服するが。正直、期待していたような一触即発の緊迫感は存在しなかったが、当時の時代感を体感できるという点では非常に興味深い。
全体的に如何にもテレビ局が作ったドキュメンタリーらしい作りで、せっかく映画化したのだからもうちょっと映像的創意が欲しいとは思った。わかりやすいんだけどね。
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