[コメント] 鴛鴦歌合戦(1939/日)
「贅沢は敵」のご時勢に、町娘たちのいずれの姫君かとまごうばかりの無駄な着飾りぶりが可愛らしい。お春も佳いが、恋敵おとみ(服部富子)の笑顔と愉しげな歌いぷりは現代にも通用する宝物だ。志村喬のとぼけた味もなかなかに得がたい。法螺や太鼓がペットやドラムスに化けるセンスも、暗い時代のレッテルを見事に剥がしてくれる。
(水那岐)
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