[コメント] ブレット・トレイン(2022/米)
新幹線「ゆかり号」京都行き。京都には早朝着く。停車駅は、品川、新横浜、静岡、名古屋、米原。静岡から名古屋間で富士山が見える。関西人としては、米原に停まってくれるのが嬉しい。霧の中、重要人物が乗り込んで来る、という良い舞台だが、もっと見せ場があれば、と思うのは無い物ねだりか。また、東京駅の新幹線ホームが、山手線かと思うような装置だったが、さらに屋台のような売店があるのは独創的だと思った。列車内は、乗務員や乗客の少なさが気になったが、名古屋以西は、全席貸切り状態なのだ。
さて、多彩な登場人物は皆コードネームで呼ばれる、というキマリがあり、中でもレモン−ブライアン・タイリー・ヘンリーが、可愛らしいキャラ造型で早々に私は気に入ったのだが(多分、そういう観客は多いだろう)、彼のプロットへの出入りがとてもいいと思った。あとは、ウルフのフラッシュバック(メキシコでの出自の紹介シーケンス)が面白かったのだが、結局その扱いの小ささには、ガッカリさせられた。また、京都駅で登場する、ラスボス、ホワイト・デス−マイケル・シャノンは、最初、寺島進か加藤雅也に見えたが、多分実物以上に大きく見せている、見せ方が上手いと思った。そして、主人公のブラッド・ピットのノリノリぶりは楽しいし、真田広之のアクションの見せ場は勿論嬉しかった。
あるいは、タイトルである弾丸列車が、エンディングまで映画の舞台であり続け、その顛末のアクションも、CG画面丸出しのチープな造型とは云え、なかなか見事な設計だと思ったのだ。私はこれには満足した。実を云うと、禅寺にでも突っ込んで停車し、ピットが日本庭園に感動する、というエンディングを想像していたのだが。
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