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[コメント] 今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は(2024/日)

大九明子なので、見た。映画の企みの精度は期待通りだったが、私にはやりすぎに思えた。
ぱーこ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







原作ジャルジャルなのだと後で知った。ジャルジャルはyoutubeでいくつか見た。ファンの女子生徒が通信制にいたので知った。私は大学生を13年やった。のでこういう学園モノは自分の大学生活と比較して見てしまう。主人公小西の気持はよく分かる。ような気がする。

他の人の感想も見てみたいと思い、シネスケの6人はもちろん、映画,comも10人ほど見た。私の一番のなぞは、姉である花の、主人公小西に対する仕打ちである。人が多くて嫌かなといっているのに、会いたくないと感ずかないのはキモい、みたいに小西をこき下ろしのはなぜだ。京都弁のなせる技か。悪役令嬢のつもりなのか。そして最後のところで二人が姉妹であったことを見せられる。誰もがが感銘を受けている、さっちゃんの独白をこんどは小西が花に言うんだ。若い時なら、ドハマリしたかもしれない。しかし私には企みがすぎて気恥ずかしい。

結局この映画は大九明子の全作独白なのだ、と思う。監督は昔若かりし頃、小西のような男が好きだった。さっちゃん、と花はいずれも監督の心情の代弁者である。さっちゃんのように全身かけた告白に答えることもせず(あの流れなら、小西はさっちゃんに駆け寄り押し倒し犬のように荒い息をハアハア吐いていいのだ)ただ無言で立ち尽くす情けない男。姉の花はさっちゃんの切ない恋バナを聞き、妹に小西を譲ったのだ。(お母さんが可哀想過ぎてで泣けてくる)ところがその妹は小西に振られて(何の意思もはっきり確かめられず振られたことになり)、事故死。(左折するダンプの前輪差、って何)振られたさっちゃんと譲った花の両方の心情が大九明子にあるのだ。

とすれば、この映画は情けない男とそういう男を好きになった女の二通りの心情告白の物語なのだった。監督はジャルジャルの原作を自分の心情に手繰り寄せ、手練手管で見せてくれたのだった。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)トシ けにろん[*]

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