[コメント] 日本侠客伝 関東篇(1965/日)
「野球番長」こと巨人の清原が本日、満塁から押し出しの死球を選んだ。
やくざを「やくざ君」と嘲笑する高倉健の若いが堂々たる演技、そんな健さんを「呑気坊主」と呼び捨てる貫禄の丹波哲郎。
そんな中で鶴田浩二の硬い硬いオーバーアクトはどうしたんだろう?貫禄充分で敵を威圧していくのは「お約束」。これは申し分ない。気になったのは、妙に肩を揺すり、顎をしゃくり、煙草の煙を吹きかける小細工な芝居が目立つのだ。
今年、ベンチを暖める方が多くなった「野球番長」こと巨人の清原が本日、満塁から押し出しの死球を選んだ。先日の押し出し四球に続いての貫禄だけでの勝負だった。清原はただ立って投手を睨み付けるだけだ。けしてバントのフリなんかしやしない。大スター鶴田浩二ともあろうお方が、大部屋俳優の目立ちたい一心のような演技をするものだから驚きである。
また大部屋といえば、拓ぼんをはじめ後の東映の常連たちが随所に顔を出している(台詞もない)のも楽しみのひとつです。何だか東映役者陣のベテラン・看板・中堅・若手・そして使い捨てられていく大部屋俳優たちの栄枯盛衰が見られのが嬉しくもあり、哀しくもあり・・・
PS.本作の藤純子は随分おブスに撮られているなと感じるのは私だけでしょうか?
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