[コメント] あこがれ(1957/仏)
あこがれを抱きつつ成長していく少年たちの表情に、憎しみなど微塵も感じず、むしろ自分の少年時代の思い出の走馬燈を見ているようで懐かしくなった。結果はどうであれ、少年たちの妨害は男女の絆を深く結びつける愛のキューピットの祝福かのよう。
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映画を見終った人むけのレビューです。
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短編ながら凄く良く練られた作品であり、作品自体の長さは20分未満なのに体感時間は2時間以上、というのが見終えた感想。
なぜなら、少年達のその後を推理して楽しめるからだ。受け手の想像力と経験知に比重をおいた結末に、一つの解釈など存在しないことをトリュウフォーは知らせているみたいに思えた。少年達のフィルムが切れてからのその後は、一体どうなっていくのだろうか。恋に恐れを抱きやしないか、人の命の短さの中で燃え上がる時間の短さに美が見えたのか、と様々な事を思い描いてしまう。
今は少年達のその後の姿が、数十のパターンしか思い浮かばないけど、歳を恋を重ねるごとに、数十が数百となっていくのだと思うと、再びこの作品を何度か人生の節目に見たいものだと強く希望する。
2002/12/4
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