[コメント] 異人たちとの夏(1988/日)
浅草を漫ろに歩く風間、鶴太郎にいざなわれてアパートまで赴くまでの道中が素晴らしい。現代の浅草と、往時の浅草が溶け合っていくような、不思議な感覚。
訪ねてきた息子を迎え、嬉しくて嬉しくて堪らない夫婦の様子。生まれ育った環境も、時代も全然違うのに、何故か懐かしさを感じさせられる。普遍的な「親の愛情」をイメージさせるノスタルジー演出が秀逸。
浅草パートが素晴らしすぎるだけに、名取裕子のパートは余計に感じられるが、実はこっちはこっちで官能的な怪談風味が悪くはない。両者の噛み合わせが良くないだけ。相乗効果があるわけで無し。それぞれのパートを独立のお話としてもっとじっくり観たかった気がする。無理に詰め込んだ分、それぞれが食い足りない。
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