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[コメント] 愛人/ラマン(1992/英=仏)

「映像」の視点から見たエロス。
ダリア

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







「映像」の視点から、この映画で描かれるエロスについて考えてみた。

ジャン・ジャック・アノーは、「映像詩人」といっても過言ではない。

少女が渡し舟の手すりに寄りかかり水辺を見つめるシーンから、幻想的な映像美の中に、深遠なエロスを匂わせ、観客を画面に釘づけにしてしまう。

問題の密室の情事にしても、マクロ撮影で絡み合う裸体を捉え、卑猥さを超した、神秘的で抽象的な肉体の美しさを強調している。

こういった映像へのこだわりが無かったら、単なるエロ映画としか観れなかっただろう。

(評価:★4)

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