[コメント] 許されざる者(1992/米)
この映画はすでに終わりを迎えたところからストーリーが始まっている。ウィリアム・マニーには過去を感じさせる喪失感が常に漂う。終わりのさらに先の終焉には、暴力のむなしさが残っていた。(2005.5.15.)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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西部劇には欠かせない派手なアクションシーンは皆無。クライマックスにおいても然り。しかし、イーストウッドの演出の力が、圧倒的な緊迫感を生み出し、クライマックスを静かにながら高ぶらせている。
そして、クライマックスの酒場での銃撃には、燃え滾る復讐心よりも、殺すことへの哀しみが滲み出ている。この映画のメッセージは直接的に語られはしないものの、暴力のむなしさを画面から感じさせてくれる。
アメリカ映画の歴史を語る上で、この映画がやったことの意味を考えると、間違いなく外せない一本だ。
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