[コメント] リトル・ブッダ(1993/英=仏)
この映画を酷評する気にはならない。
映画自体1点か2点の出来。だれかれ構わず英語を話すのは異常なほど不自然だし(英語は国際語ならぬ地球語か?仏陀も話していることだし)あまりにも仏教について浅い認識だと感じた。輪廻転生に関しては再考させられたけど。
美しい映像は完全に不必要。仏陀の人生について知るなら手塚治虫のブッダを読んだ方が遥かにまし。(こんなこと言って真剣に仏教に取り組んでいる人には申し訳ないが)。少なくとも監督ベルナルド・ベルトルッチよりわれわれ日本人が仏教に深い共感を得るのではないだろうか。
ベルトルッチは欧米ではブッディズムにも造詣のある人物として認識されたのだろう。結局それが限界なのかもしれない。
しかし我々はどうだろう?例えば大きな大学に行けばアメリカ文学科があり、フランス文学科がある。同じことではないだろうか。監督だって馬鹿ではないだろう。にも関わらずこんな映画を作ってしまったわけだ。人間は自分のアイデンティティのある文化と遠い隔たりのある文化をどこまで出来るのだろうか?「リトル・ブッダ」はもしかしたら究極的な結果なのかもしれない。
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