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[コメント] 絞死刑(1968/日)

朝鮮人はとても正視出来ないブラックジョーク。余談だが少年Rは桑田投手に激似だ、故に巨人ファンもまた正視出来ないだろう。こんなお馬鹿コメントがお似合いの巨匠の作品。
sawa:38

全編を反面教師の如く、強烈なブラックユーモアいやブラックジョークで貫かれている。大島渚の主張したい事はよーく判る。非常に難しい、微妙な問題であるくせによーく判る。何故なら主張は役者が棒読みの独白で延々と語ってくれるし、果ては監督自身がナレーターとして主張を読み上げてくれるからだ。

全編がドタバタの寸劇で進行していく。舞台の芝居向けのオーバーアクトと監督の得意の長廻し撮影が空回りしていく。役者の熱気と汗が伝わる小劇場ならともかく、映画館や家庭のビデオで鑑賞するにはあまりにも渡辺文雄がやり過ぎた。

左翼の論客たる大島渚の主張は共鳴するかしないかはともかく、ストレートに伝わるが、これは舞台ではない。役者が観客に向って大声で主義主張を怒鳴りまくるのは如何なものか?舞台を記録した映像ならば我慢も出来るだろうが、映画は舞台と違って様々な撮影手法や編集手法を持ち合わせているはずだ。そんな事は素人の私なんかよりもプロたる大島渚は熟知しているはずじゃないのか?

大島渚は闘病生活の後に復帰した時に、こんな言葉を残している。

「映画は誰もが楽しめるものでなくては駄目だという事に気付いた」

常に主義主張が先行してきた日本ヌーベルバーグの旗手。デビューからこの時期の監督作には観る者を選ぶような「敷居」があり、観る者もまた、それに優越感を感じて楽しんでいたのは否定出来ないだろう。

戦場のメリー・クリスマス』や『御法度』に至る現在でも、先の言葉はいまだに咀嚼出来ていないのか?まぁ、それもこの監督の味のひとつなのだけど・・・

(評価:★1)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)赤い戦車[*] はしぼそがらす[*] くたー[*] あさのしんじ

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