[コメント] 人生劇場 飛車角と吉良常(1968/日)
巷では沢島版(正編・1963年)よりもこちらの方を上に置く人が多いように思いますが、どちらがより良いかと問われたならば、私としては、どっちもいい、としか答えようがないですね。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まずオープニングとエンディングの処理は沢島版の方が呆気に取られると思う。ただ、ラストの殴り込みのシーンは(実は殆ど比較にならないのだが、)本作の造型は東映仁侠映画全体の中でも突出した出来栄えです。(そんなに沢山見たわけじゃないので偉そうに云えませんが。)いきなりモノクロになる趣向は『一乗寺の決闘』の二番煎じだと云うこともできるけれど、この後の殺陣シーンにはぶっ飛びます。殺陣の演出自体が凄まじいものだけれど、例えば山本麟一が画面奥の障子に飛び込み、アクション繋ぎでカットを換えて、庭に置いたカメラで障子から飛び出してくるのを見せる、なんていうカッティングにもぶったまげました。藤純子が駆けつけてきてバストショットになってカラーに戻るタイミングもいい。もっと云うと、この殴り込みの前のシーンで鶴田が藤純子を振り切る俯瞰撮影も迫力満点です。
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