[コメント] ベルリン・天使の詩(1987/独=仏)
肉体を持つ喜び。
10年ぶりくらいに見直してみた。劇場で見るのはこれがたぶん初めてだ。
冒頭、何気なく映し出されたような空の雲を見せられただけで、グッときた。なんと美しい。ベルリンの街を上空から鳥瞰する構図も、目に新しく楽しめた。同じく、上空を飛び交うラジオ局の電波。地上では、行き交う人々の思念波(?)が交錯する。口から発せられる言葉以外に、地上にはさまざまな言葉が渦を巻き、それは天使だけが耳にすることが出来る、という設定には、秘めやかな楽しみがある。地上の人々に、ときどき天使がひらめきを与える、というのも(ありがちで)いい。子供だけが天使の存在を知る、というのは少しあざとい気もするが、可愛いからよい。つかみは充分だ。
だが、この調子で最後までやられると、やっぱり飽きてしまう。
この映画のメッセージをすべて完璧に理解した、などと思ってはおりませんが、もう少しテンポ良く、無駄なシーンを切って時間を短くしても、同じメッセージを伝えることは出来るのではないか?という気がするのである。
75/100(01/12/19記)
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