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[コメント] 男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎(1984/日)

やっつけ仕事としか思えない。
TOMIMORI

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







風子が一階で家族と団欒することもなく一日中寝込んでいるだけというのは、とても寅さん映画とは思えず、異様に思えた。歴代マドンナで一家と食卓を囲まなかったのは中原理恵だけではないか?寅のアリアも土間で立ったまま披露するだけで、なげやりな感じがする。再生時間31分過ぎの駅のホームのシーンで左上に音声マイクが映っているのだが、こんな初歩的なミスを犯す(許す?)とは珍しい。ただ列車を見送るだけなので、どうしても欲しいショットとは思えないし。どうりでやっつけ仕事なわけだと妙に納得してしまう。

唯一の見せ場といったら寅とトニーが川べりで話すシーンぐらい。久々にハードボイルドな寅さんが見られた気がする。どうせなら初心に帰って殴り合えばいいのに。「兄さん見かけによらず純情なんですね。」「んだとぉ?(゚Д゚)この野郎!!なめやがって!!ドカドカバキバキtfぎゅふじこpl;@:」このぐらいしなくては渡世人の名が廃る。あそこで黙っているなんて寅さんも老けたなあ…。

面白いと思えるのは佐藤B作が寅と風子を伴って奥さんを訪ねるシーンで、『幸福の黄色いハンカチ』のパロディ。黄色いハンカチどころか男の白いシャツが風にたなびいているのは笑ってしまう。 『不幸の白いシャツ』といったところか。

(評価:★2)

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