[コメント] さらば愛しき大地(1982/日)
おのれの生命を受け、おのれが育まれた土地。
そこに留まるということは、そこに生きる者、そこで死んだ者、その全ての歴史を日常として引き受けるということ。自分でも気づかぬままに・・・
何百年、何千年と変わることなく繰り返し営まれ続けた“性と生と死”の目に見えない、しかし確実に存在する膨大な堆積物。
その重圧に耐え切れず日常の隙間にできた小さな亀裂は、徐々に傷口として膿みはじめ、やがて埋めることの出来ない深い裂け目として現れる。
私たちは、すでにこの“重圧に耐えながら生きる力”を失ってしまっているのではないか・・・・
・・・逃げるが勝ち、かもしれない。
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