[コメント] ハイ・シェラ(1941/米)
犯罪のプロとして寸分の隙も許さぬ非情さと、陽光溢れる自然への回帰願望が同居する自らの矛盾に気づかぬまま、純朴娘(ジョーン・レスリー)との暮らしを願い、日陰女(アイダ・ルピノ)と道行く男(ハンフリー・ボガート)の越えられぬ運命の壁。
冒頭、クレジットがスクロールしながら険峻な山に吸い込まれるように消えていく。風変わりで印象的なクレジット演出だなと思いながら見ていた。ハイ・シェラとは米国を東西に分かつシエラネバダ山脈のことだそうだ。仰ぎ見るには美しく、超えて行くには険しい運命の壁の話だったことに最後に気づく。
1940年代の映画で、ここまで本気度あふれる迫真のカーチェイスを見た記憶がない。
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