[コメント] 十月(1928/露)
原作は、その豊富な資料を基に、当時のロシア社会情勢と革命を細部まで書き込んでおり、一気読みは中々出来ない(時間を掛ければ、臨場感は半端ない)が、映画は枝葉末節を刈り取って、本筋のみを追っているので、実に分かり易い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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本作は、革命の主人公である一般大衆の人々、ボルシェビキ以外の人々、集団、党の描写が、戯画的、嘲笑的に過ぎるように思われた。
が、エイゼンシュテインお得意のクロースアップによる人々の表情を捉えたシーン、また鳥瞰アングルによる冬宮攻撃シーンはさすがに上手く、見入ってしまう。
ロシア社会主義革命は、奇跡的になされたものだ、と考える。たぶん、人類の歴史上これ程純粋に人々の心が反映された革命は、もう起きないのではないかとも思う。
それ故、多少プロパガンダ的ではあるが、そんな革命が映画として遺されたのは大いに意義のあることだと思う。
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