[コメント] ドゥ・ザ・ライト・シング(1989/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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最後の最後(しかもほんの些細な事が原因)で、怒涛の波が押し寄せるといった演出が、とても憎らしいほど、うまい!!
私は生粋の日本人で、日本で生まれ、外国暮らしはしたことないんですね。この作品は「人種問題」がテーマだと思ったんですけど、日本という国は「人種差別」という問題がほとんどない(というと語弊があるのですが、実際はあります)数少ない国だと思います。 この作品は米国が舞台ですが、「人種問題」がもっと深刻な国って、山ほどありますよね(先進国や豊かな国ほど批判が多い)いまだに奴隷制が存続してる地域もあるくらいですから。
最初に観たときは、日本人の自分には分からない!語る資格無し!語られたくもない!!(米国人の声)とか思いましたけど、あくまで映画は娯楽ですし、日本にいながらこの作品を拝見できるという事は、考えたり、語ったりしても、オッケー! でしょ。 人種はなくとも「性差別」とか「部落差別」とか、etc... いろんな差別が世に蔓延ってるから、「差別」という総合的テーマで観れば、そう遠くはないんじゃないかと。
前触れが長くなってしまいました(しかも悟ったかのように偉そうでスイマセン)
この作品を見終えて、いったい誰が悪かったのでしょう?と随分と考えた結論は、 ”誰も悪くない!!” でした。 米国の歴史の背景とか、コミニュティーの事情とかいろいろあるのでしょうが、焼けちゃった跡の、ピザ店の前で座り込む店主ダニー・アイエロの表情が、 ”誰も悪くない” って感じに私には見えましたよ、 ”仕方なかったんだ” って。
ただ、全く何も事情の知らない、例えば宇宙人なんかが、これ観たら、アフロアメリカンたちが、大勢でイタリア系の人を、イジメたようにしか見えないでしょうね。
「人種問題」に限らず「民族浄化」とか「宗教紛争」など、語りにくいテーマを扱った映画がゴマンとありますが、これからも無理してでも、コメントしていけるように、努力します。
最後に、これだけは言いたいのです、観ていて凄くリアリティを感じました。何故かは不明です。
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