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[コメント] ゴジラの逆襲(1955/日)

初代『ゴジラ』のようなパワーがない映画なのは、単に監督が違うからなのだろうか。本多猪四郎が監督だったら果たして違ったのだろうか。
Keita

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 戦争の痛みを背負った前作のテーマ性は引き継がれているように見えて引き継がれていない。小林が雪山に突っ込んで死んでしまう場面は、見せ方次第ではもっと観客の感情を高ぶらせたはずだが、そのシーンを含めこの映画では人物を描写しきれていない。さらに、大阪でのゴジラとアンギラスの決闘のあと、舞台が北海道へ移り、映画としての流れがスムーズに運んでいない。

 特撮監督円谷英二の手腕は感じる迫力あるシーンは多々存在するが、大阪の街を怪獣2匹が破壊していても、前作で東京を破壊するゴジラから感じられた戦争の痛みは全く感じられない。雪山で雪崩を起こそうとも、前作のオキシジェン・デストロイヤーのような緊迫感は無い。映画にとっては、技術だけでなく、しっかりとした人間描写や背景などが重要だということが、この映画と前作を比較すると良くわかる。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)荒馬大介[*] sawa:38[*]

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