[コメント] 四月物語(1998/日)
とても懐かしい感覚。そういや、わたしが大学を選んだ理由も今考えると不純だったなぁ・・・。でも、あの頃のあの選択は私にとって精一杯悩んで全てをかけてもいいと思ったもの。田舎の高校生だった私は、卯月の気持ちが痛いほど分かる。
この映画は、本当に田舎の純情な女の子が一途な思いで都会へ出てきて、初めての都会での生活で先輩との未来にドキドキ、ワクワク、ウキウキ、ルンルン、バクバク・・・。いろんな思いで心がいっぱいの時期。そんな時期がうまく描かれているなぁと。私も不純な動機で大学を選んだけど、あの頃の私はそれが精一杯の選択で、彼が全てで、ついていかなきゃって本気で思っていた。自分の未来なんてどうこう考えずただひたすら。結局卯月とは四月の時点で違う運命を辿ったわけだけれど、それでもあの頃のことを思い出すとキュンとなるし、すごく切ない。でも後悔はしていない。
さて卯月の今後は・・・。私の場合、5月ごろから一途な想いは捨て、都会の生活へと身を染めていった・・・。あんなに一生懸命自転車こいだり、毎日のように好きな人を追いかけたり・・・はもうできない。結局、私は自分が一途に追うよりも追われることに喜びを覚え、男の人からチヤホヤされることが楽しくなった。卯月はどうなるだろうか。一年後ぐらいには、やはりキレイに化粧をし、あんな花柄ワンピースでなくミニスカートをはいてブランド物のバッグをもつような都会の女の子になってしまうんじゃないだろうか。
今、この映画を見て、当時の自分の気持ちを思い出した。結局都会での生活に疲れて田舎に戻った私も中途半端に純粋さを失い、あの頃には戻れない自分がいることを最近実感している。せめて、あの頃の彼に会ったら、少しは思い出せるのではないかと思っている。それが青春時代の恋愛なんだろう。
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