[コメント] レマゲン鉄橋(1969/米)
臨場感溢れる先頭の戦闘シーンを創ったカメラワーク、長回しの技術が、作品内容をワンランク上に持ち上げて野郎を色気づけさせ艶やかにしている。対立する二つの陣営の中の人々(一般市民含む)の組み立てと、それを比較して提示するのが上手く、見ていて飽きが来ない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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『戦略大作戦』に似たキャラが多く、多少だぶることしばしばだが、両作品とも戦争で儲ける人間に対してユーモアを交えて皮肉っていて、凄くセンスのある反戦映画として映画史&マニアに於いて価値が高い作品だろう。
そして、戦争・紛争地域では一般人レベルでは戦争存在そのものは、憎しみどころではなく、どんな大義名分が有ろうとも厄介者として存在している事実を徹底的に晒して描かれているのだから、人類の宝の教材と言ってしまってもイイぐらい、デンパ的に好きな映画だ。
ポイントはラスト。
屍の所持品を拝借していくエンジェルの描写が、序盤は単なる盗人またはひと味違う盗人を醸し出していたが、ラストにそれが伏線だったと知る。レマゲンの小学校の校長が金のタバコケースを指さし「誰からもらった?」と聞いたのに対して「友人からだ」と普通に、ごくごく普通に言い返す。
争っているのは誰か?一部の権益拡大を狙う裕福層であり、市民一人vs市民一人ではないという事がしっかり嘘偽り無く「友人からだ」で示唆されていた。こんな作品に好感を持てずなにを持とうか。
2003/3/4
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