[コメント] ガントレット(1977/米)
ロックが出過ぎでイーストウッドが霞むバランスを欠いたSO-SO作品
イーストウッド印の孤立無援のヒーロー像がロックとの二人境地の中で鳴かず飛ばずな観が否めない作品である。ダーティ・ハリー然としたスタイルで幕を開け、素材そのものには全く新味は見出せないが、本作の主眼となるのはやはり、ソンドラ・ロックとのバディ・ムービー的趣向であろう。しかし、ロックの大味な存在感と粗野な演技とが、イーストウッドの新たなヒーロー像の獲得には寄与せず、逆に、ふたりが結託してゆく様はあまりにアウトローすぎて品のない乱暴な仕上がりとなった。ロックを押し出しすぎたのではないか。ラストシーン、撃たれてもなお立ち上がるイーストウッドを追いかけて、花束の入ったプレゼントボックスを大事に抱えて歩くロックは愛らしかったのだが。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。