[コメント] 悪霊島(1981/日)
名探偵というだけで、昭和40年代に和服でウロウロしている30男に対して何のフォローも説明もないのは、どうしたことか。 それまでの金田一映画にあやかった、ご存知ものの一編。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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クライマックスの謎解き場面で、暗転を多用させるのはさすが劇作家の清水邦夫の脚本だけのことはある。 登場人物が巧まずして、暗がりの中で一堂に会した結果の悲劇を表現したかったのだろうけど、惜しむらくはこの暗転の処理がまるでうまくいってない。 何をやりたいのかがわかっていながら、それがうまくいっていないことまで観客にはわかってしまう。これは致命的だよね。
鹿賀丈史の金田一耕助は、決して石坂浩二やその他の金田一には引けを取っていないと思うが、コメントにあるとおり昭和40年代にポッと現われて、何の補足もなく物語に溶け込んでしまうのは違和感が残る。 石坂をはじめとする既存の横溝映画のイメージを借りて、世界観を作り上げているのだ。 これは、市川崑監督作品では、金田一耕助が毎回周囲からうさんくさく思われ、その都度「探偵です」と繰り返していたのと対照的である。
なお、本作では金田一耕助が島に渡ってすぐにトレードマークのゲタから長靴に履き替え、島を去るときにまたその長靴を置いて帰っているが、これはこの島が彼にとっても「ハレ」の場、異界であることを暗示している。 そしてまた、我々にとっても「この金田一は番外だ」と納得できる根拠になるわけ。
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