[コメント] ガンモ(1997/米)
外部の存在しない心象風景。
ハーモニー・コリン脚本の『KIDS』で、ドラッグに浸る子どもたちだけの部屋が、そのまま外の空間に広がったような小さな町。町全体が部屋で眠る子どもたちの心象風景のように思えた。だとしたら、当然まとまりなどあるわけはない。
鑑賞前は徹底した反近代(もしくは脱近代)なのかと思っていたが、これが郊外の行き着く先なら、むしろ近代そのものが産み(倦み)出した廃墟なのだろう。
それでもどこかでストーリが起ち上がることを期待していた。この町を「浄化」しようと「義憤」に燃える「改革者」などが出てきたりするわけはないのだろうが、それでも何か新しい風が吹くのかと待っていた。おそらく私は古い物語の信奉者なのかもしれない。
結果、大変申し訳ないがつまらなかった。外部性を意識しない話は退屈極まりない。
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