コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] あ、春(1998/日)

愛すべき嘘つき野郎の映画。相米慎二の死が、本当は全くの嘘っぱちで、それこそ山崎努が演じた親父のように突然フラッと帰ってきてくれたら…。本作を観ながら、そんなことをふと考えた。
ナム太郎

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







嘘といえば、相米慎二の映画は初期の頃から本当に嘘が多かった。いや、映画なんてそもそも嘘の固まりだから、その意味では大胆な嘘が多かったというべきか。例えば本作でも最後病院の霊安所でひよこがかえったりするが、当然のことながらそんなことはあり得ないことである。しかし彼の映画の中ではそれが当たり前であるかのごとく存在感を放つシーンとなっている。またそのシーンの輝きといったら…。

そんな大胆な嘘を目の当たりにして、僕は涙が止まらなかった。こんな愛すべき嘘つき野郎はもう現れないだろうな、と。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (2 人)ゑぎ[*] 水那岐[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。