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[コメント] 明日に向って撃て!(1969/米)

スティング』を先に見たせいと軽快なものを想像したせいで、何か物足りない。どこが見せ場かと思っているうちに終了して面食らった
ミュージカラー★梨音令嬢

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







実はこの作品を祖父に薦められた。私の『スティング』に対する深い愛情も知らずに「『スティング』よりこれの方が面白い」「これを見なければ映画は語れない」などと言うものだから、DVDが貸し出しになる事を知って早速見てみた。好きではない祖父の薦めで見たが、『スティング』でレッドフォードとニューマンのかっこよさにやられていた私は、実はとても期待していた。

……しかし、この作品が『スティング』を越える事はなかった。こんなに点数がいい中で文句を言うのは非常に気が引けるのだが……。私には少しも合わなかった。低い点をつけようと思えばどこまでもつけられる映画だが、主演2人はやはり素敵で悪い点はつけなかった。

まず思ったのが、逃げているシーンが冗長に感じられて仕方がなかった。いつになったら終わるんだろうと眠くなった。ここで音楽でもかかれば良かったのだが、それもない。この映画で有名な挿入歌「雨にぬれても」はもっと素敵なシーンでかかるのかと思っていたが、突然出てきて、しかも最後までキャラがハッキリしないようなヒロインとの自転車シーンでかかってしまって浸る事もできなかった。最後に、私的に一番痛かった事は、全然何も印象に残っていないという事だった。うまくいえないのだが…映画が目の前を素通りしていった感じがした。例えるなら目の端っこで映画を見たような感じ。見えているが、本当は何も見えていない。この作品の画面からはそういう雰囲気しか伝わってこなかった。でも、始まり方やセピア写真のシーンはお洒落でいいと思った。

軽快な作品を想像していたのがいけなかった。『スティング』を見て、「昔の映画っていいじゃん!」と見直していたが、『明日に向かって撃て!』は、私が一番よくないとする「昔の映画」のタイプだった。それをうまく言葉にする事はできないが…。

この作品が世間で「名作」と呼ばれようとも、祖父がどんなに誉めようとも、私はこの映画を「名作」と決して呼ぶ事はない。私にはその程度だった。とにかく何もなかったのだ。ごめんなさいね、やっぱり『スティング』の方が100倍面白いよ、おじいちゃん。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)うさぎジャンプ[*] tredair ゑぎ[*]

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