[コメント] 機動警察パトレイバー 劇場版(1989/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
大好きな映画で、もう何度も観ているし、DVDも持ってるんだけど、ケーブルテレビで放送していたものをつい真剣に観てしまい、新たな発見もあったので、真面目に感想文を書きます。
1989年の作品です。 この映画はコンピュータの「オペレーティング・システム(OS)」が物語の中核を担いますが、OSなんて言葉を日本人が知ったのはいつだった? Windows3.1が1992年。日本の一般家庭にPCを普及させたWindows95は1995年。 1989年に、やれOSだ、バグだ、いや意図的なプログラムだ(要するにウィルス)と言われたところで、当時、一体どれだけの人が理解できたのだろう? たぶんOS2が1987年登場らしいから、その頃なんですよね。OS2なんて知らんだろ。ワッハッハ。
この映画が製作された1989年(平成元年)、日本はバブル経済の真っただ中にいます。 山手線内の土地の総額だけでアメリカ全土が購入できると言われたほど地価は高騰し、再開発のために古い建物はバンバン壊されていきました。この映画は、松井刑事が「帆場暎一の足取り」を捜査する体で、廃墟の東京、すなわちバブル経済の「光と影」の「影」を描写します。
この映画は、『2001年宇宙の旅』ならぬ「1999年東京の旅」なのです(舞台設定は1999年らしい)。
押井守が好んで描くテーマ「夢と現実」。(当時の)東京に「都市という幻想」を重ねたのかもしれません。
(2022.05.02 CS放送にて再鑑賞)
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