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[コメント] キャメロット・ガーデンの少女(1997/米)

日本語タイトルから勝手にドリーミーな話かと思ってみたら、さにあらず。とても深い作品でした。偏見や欺瞞、少女時代の終焉を象徴的に描いた監督のセンスに感動。子役のミーシャ・バートンが達者。
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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まず惹き寄せられるのが鮮やかな映像。そしてドライで翳りのある雰囲気をさらりと表現するナチュラルなミーシャ・バートンの演技。周囲の大人の偽りに満ちた世界を嘲笑うかのような態度と貧しい庭師サム・ロックウェルに対する友情という子供らしい素直さの同居。その辺の世界観をシニカルに描く監督の洞察力には感心。貧しいロックウェルがパーティーでからかわれるシーンなんて胸に怒りと痛みが込み上げるはず。純真さの喪失、運命の空回り・・監督は、そんな映像にしづらい思いをきちんと絵にできる人。逃走というラストはどうかと思われるが、物語として、ロックウェルへのミーシャの思いが友情から愛に変わる様が痛々しい程に伝わり良かった。『シベールの日曜日』なんて作品を思い出したり・・。濡れたレタス、拳銃の弾丸、カレーライス・・映像の撮り方も独特でユニーク。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ジャイアント白田[*] ミッチェル[*] mimiうさぎ[*]

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