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[コメント] スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス(1999/米)

映画の内容そのものよりも、先行オールナイト、渋谷で3時間並んで深夜に観た記憶が蘇る。タイトルロールで拍手が沸いた経験は生れてこの方最初で最後であった。→
むらってぃ大使

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







それだけ最初の3部作がみんなの心の中に深く根ざしていたということなのでしょう。自分自身も含めて。

このシリーズは一つの世界なのだから、その世界の歴史の過去の部分が明らかになるとあっては、誰しも興奮するのは当然。

映像の中でも、当初の3部作と比べて過去の時代であるという設定が、レトロな建築、服装やメカに表れていて非常に巧みであるとの印象。が、しかし、物語そのものはどうにも「うまくつじつまをつけようとしている」かのような雰囲気が随所に現れていて、あまり感情移入できない。人種差別的な描写であるとものすごい勢いで物議を醸したジャージャ・ビンクスの存在も、存在理由が希薄ではっきりいってウザい。今にして思うと。

というわけで、本作はどうにもCGの素晴らしさとナタリー・ポートマンの美しさ、そして相変わらずのこまごまとした描写の書き込み以外には(つまりストーリーそのものは)どうってことのない作品になってしまった気がします。

ただ、冷静に考えるとそれこそが『スター・ウォーズ』なのではないか、とも思えてしまって悩ましいのですが。つまり、非常に緻密な世界を映像化しているようでいて、どこか脇の甘さが拭えない印象があり、逆にそれがこの世界の間口を広げているのかもしれません。人間関係の描き方もかなり適当だし。「こんな世界を描いてみたよ、周辺の広がりや登場人物の過去現在未来は勝手に考えて!!」みたいな。

どうも書いていることが矛盾しているということは自分でも分かっているのですが、どうにもうまく整理が出来ないな。こうして悩んでいること自体が、すでにこの世界にのめりこむ寸前ということなのかもしれませんな。

(2002.7.14)

(2002.8.31追記)

ちなみにタイトルロールで拍手が沸いた映画はその後『少林サッカー』にて再び体験しあっさり塗り替えられました。

(評価:★4)

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