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[コメント] シックス・センス(1999/米)

マルコムは幸せな男だ。
ギスジ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







マルコムは死んだ。本人は自分の「死」に気が付いてない設定である。 この情況を自分に置き換えてみる(ちなみに僕は結婚してません)。当然僕は生きている「つもり」でまぁ違和感を感じながら生活をしている。奥さんともだんだんとウマが合わなくなるだろう、会話が成立しないし奥さんはいつも暗い顔をして一方通行。「どうしちゃったんだよ!」と僕は言っているハズである。

いずれ奥さんにも思いを寄せる男性が現れるだろう。当然僕はそれに敏感に反応している。「あいつ最近あやしいな・・」そしてデートなんかもするかもしれない。僕が死んで何年かにもよるが、奥さんもまだ現役の女性である、いずれそうなる、それが自然だろう。 僕は現実を目の当たりにする、確実とはいわないが奥さんの事を思ったらそれは良いことなのだろう、いつまでも「僕」という人物を背負って生きていく。それは苦痛だろう。

マルコムが浮気男?と奥さんに石を投げるシーンがある。僕はこの場面がとても切なくて哀しい。精神科医という人間がやる行為じゃないしとても原始的である、むしろ野蛮な行為だ。しかし彼はこの行動しか相手に分かってもらえない、なんて哀しい事だろう、なんて無力な男だろう、奥さんの浮気(ではないが・・)も止められない・説得や話すら出来ない。なんて哀しい事だろう。僕ならこの現実に耐えられない、生き地獄である。しかし、映画では奥さんはまだマルコムの事を思っている。そしてマルコムも自分の現実に気づく、そして思いを彼女に伝えられる。 変な言い方だがなんてマルコムは幸せな奴なんだ。素晴らしいハッピーエンドである。それでいいのだ、そうでなきゃこの映画は不愉快な気分で終わってしまうから・・・・しかし世の男性・女性はこうは行かないだろう。一生奥さんに恨みの念を背負って生きて?いくのか?・それとも僕が変化していくのか?・・・と考えるとイヤだ。

(評価:★4)

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