[コメント] 狩人の夜(1955/米)
驚愕の映画。全編スタジオで撮影された神秘的な構図は、一つ一つがあっと息を飲む静止画のようで、ストーリーに必要かどうかは関係なく、その連続のつなぎが映画的な興奮を醸す。情けないけど、何が写っているかを語るしか術がない。
空撮のような模型の俯瞰から始まり、わずかな縦長の納屋の扉の隙から見える白い女性の脚、正面から捉えたストリップダンサーの全身と凝視するロバート・ミッチャム、わずかなドアの隙間で生まれた縦長の構図の中でうごめく三人、闇夜に浮かぶシルエット、汽船の鉄輪、梟、うさぎ、蛙、亀、カメラを凝視する神々しきリリアン・ギッシュと、川底に沈み長い髪をなびかせるこれまた神々しきシェリー・ウィンターズ、、、、。スタンダードサイズだからこそ作ることができた奇跡のバランス。そして、音楽がいかに映画を生かすかもよく分かる。
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