[コメント] 血と砂(1965/日)
アンサンブルのピースが、一つずつ、着実に、鉄の暴風で捻り潰される。それでも、最後の一人に至るまで、倒れた仲間が赴いた「あちら側」との共演が続いているかのように、「聖者の行進」のリズムは崩れず、音勢は弱まることがない。最後の一人が倒れた無音の地に、人間性への信頼と非人間性への呪詛が、尚も永劫に奏で続けられる錯覚。呪いのような祝福のような、物凄い音楽演出である。圧倒的。
(DSCH)
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