[コメント] さよなら子供たち(1987/独=仏)
喉の奥から膨れ上がってくる濁流のような感情。忘れることはない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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どうしてあんな形で、大切な友達と永遠に別れなければならなかったのか、わかる日はきっと来ない。
生きている人の温かさ、柔らかさ、おもしろさ。二人で弾いたピアノ、転びながら乗った遊具、夜中に読んだ千夜一夜物語、これからもきっとずっと続いていくはずたった煌びやかな日々。 ボネを慈しんだ両親の愛情、ボネを形作ってきた大切なことすべて。
これらすべてを否定し破壊するものが戦争なのだということを、忘れることはないだろう。 ボネや先生と二度と会うことの叶わない別れ。あの瞬間の言葉にできない、けれど喉の奥から膨れ上がってくる濁流のような感情。 ルイ・マルの魂の篭った、後世に残る映画だと思う。
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