我が国ではどうだ？

まず音を出すにはスタジオに入らなくちゃならない。

近所には山もなければ川もない。海もなければ空き地もない。

そもそもそこから違う。

練習を重ね、人前で発表する。

今度は出るハコを決めなくちゃならない。

スタイルを決めなくちゃならない。

暴れればパンク、クスリ食っとけばハードコア。

これ肉食系。

文学好きで映画好き。ギターポップにアシッドジャズ。

これ草食系。

意味不明。

これヴィジュアル系。

躁鬱で病的(自慢することじゃないだろう・・・)。

これ不思議系。

スタイルにそぐわないやつらは取り敢えず否定しとけ。

「ファック」

東京の奴は地方蔑視しとけ。

地方の奴は無理に方言使え。

好きな小説を上げるときは気を付けろ。

好きな映画上げるときは気を付けろ。

服装にも気を付けろ。

友人関係にも気を付けろ。

スタイルが大切だ。

自分より名の売れた知人がいたらすかさず。

「俺、○○さんと△△」

「○○さんは××の□□なんだ」

関係をほのめかして自己顕示欲が満腹。

そんなこんなで動員が増え、同じコミュニティーに入れば。

みんな仲良し。

ファックはファック。

商売は商売。

その頃には、

演奏は下手なくせに口だけは達者な奴が音楽ライターになっていて、

得意のリフを連発してくれる。

「リスペクト」

うーん、ワンコード一発系。

手癖に頼るのやめようよ。

ペンタなぞるのやめようよ。

デビュー前から見てたって言うのやめようよ。

十年前のBURNのインタビューみたいなこと言うのやめようよ。

やばい。

止まらなくなってきた。

こういう映画を見ると凄く憂鬱な気持ちになる。

僕もあなたも何やってるんだ？

我が国でただ一つはっきり言えること。

何をしても文句を言う奴が必ず現れるってこと。

我々は宿命的に他人を気にする。

僕やあなたみたいにね。

読んでくれてありがと。

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追伸

　音を楽しむとはいえ、ゆずや１９な人達は練習してから路上に出ましょう。せめてリズムだけでも取りましょう。「誰も聞かない」って嘆く人がいましたが、関心のない人に一曲聞かせるのって難しいんですよ。練習してるのか、聞かせたくてやってるのか、そこらへんが分からない人が散見される昨今。そもそも何がしたくて路上にいるのか。雑談したいのなら目障りだから消えてくれ。