[コメント] ストレイト・ストーリー(1999/米=仏=英)
あまりにリンチ的なまわり道。真っ直ぐ歩くことは、はみ出すことより難しい。
人は真っ直ぐ歩いているようで、実は少しずつ少しずつズレていく。だからこそ、狂気の着火点は非日常の側にあるのではなく、むしろ日常の側にこそ存在する。
これまでのデビッド・リンチは非日常の側から狂気を描いてきたと思うのだけれど、『ストレイト・ストーリー』は日常の側にひっそり佇んでいる狂気なんじゃないか。それは『ブルー・ベルベット』ほど‘わかりやすく’はないけど、確実にこの映画を侵食している。
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