映画に限らず創作ものには世界観というものがある。ちょっと以下に例を出してみるので読んで欲しい。

（例）昔あるところに若いお百姓さんがいて庭にポチという犬を飼っていたそうな

さて、この話を読んであなたはこの先の話をどう読むか。多分10人中9人以上は主人公とポチの心温まる話（主人がけがをして動けないのをポチが助けた、というような）を想像するのではないか。映画の脚本も同じだ。琵琶湖で飼い犬とマラソンしている若い女性の冒頭部を長々と見せられればその先はおおよそ読めるはずである。

ところがこの映画、ポチが庭から見つけたパソコンから重要なデータを若いお百姓が発見しアメリカから狙われて木星に高飛びして神と会話したような話なのだ。

つまり簡単に言えば天才と○○は紙一重という出来なわけで天才だと思った人は5点だろうし○○じゃねえかこりゃと思った人は1点映画という代物だ。まさに紙一重。

この場合重要なのは作った人が「実はカルト系を狙って作ったんですけどマジ滑っちゃってｗ」とかインタビューで言ってたら怒りの一点なのだがなんだかむちゃくちゃ大真面目っぽい空気が作品全体に漂っている。これ非常に重要。芸術は爆発でありネタではない。この微妙なサジ加減を考慮に入れれば5点と一瞬思った俺の評価も紙一重。

ちなみに思いっきりどうでもいいネタをひとつ。以前グーグルのマップである場所を拡大表示してそれがどこだが当てるというゲームをした事があったが例の刺された現場（橋）は一発で当てたぞ。あんな無駄な橋って世界見渡してもそう無いって（笑）あ、この映画もそれかも。