[コメント] ジュリア(1977/米)
だって実話だもの! と強弁されたら返す言葉はないが、「主人公は新進の劇作家」「その恋人はダシール・ハメット」という特殊な設定が物語の本筋に殆ど関係しない、という作劇の感覚はユニックというか舐めているというか。しかし海辺のロケーション含め、ジェイソン・ロバーズのシーンこそがよい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ダグラス・スローカムの撮影も概ね調子がよい。特に暗闇の画面はその中に差す僅かな光を際立たせて美しい。
ジンネマンの演出は真面目だ。だからジェーン・フォンダとロバーズのシーン、フォンダとヴァネッサ・レッドグレイヴのレストラン・シーンはとてもいい(レッドグレイヴがトイレに入っている間の時間演出!)。サスペンスの醸成も列車演出も堅実にこなす。だが、フラッシュバックを用いずしてはフォンダとレッドグレイヴの関係性に厚みを持たせられないことなどからも、どこまでも真面目に留まってしまっているという印象を受ける。
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