[コメント] あの子を探して(1999/中国)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
ホエクーを探しに行くための旅費稼ぎの大研究(@生徒with代用教師)が、学校で教える全てを凝縮している事を示し、それを物語の中核に据えて感動させてしまうチャン・イーモウ監督の頭脳と眼差しは私の模範であります。
文句なしで子供の短所が長所、長所の長所をキングオブリアルに描いた映画に出会えてしまって怖いぐらいです。おまけに怖いぐらいの涙の量。黒板にひと文字ひと文字書かれてく光景は、涙がプリズムの役割を果たして書く子供たちと先生の姿が輝いて見えた。
また、子供以外でも、人間の嫌な見たくない一面を見せておきながら人間の目に見えない、見たいのに見えない良い人間の本質、部分や感情を表に出したラストは、チャン・イーモウ監督が爆裂していた。『秋菊物語』の展開を改良に改良を重ね、映画を映画と自覚させようと挑んだ監督の姿勢は中国の映画の象徴になるオーラに充ち満ちている。
[まとめ]
大の子供好きなので、涙腺がバカになるほど緩みっぱなし。あまりの涙腺パイプの破裂による水漏れ具合に、新しいパッキン(ハンカチorティシュ)が早急に必要なぐらいに緩みっぱなし。先生の真摯な態度が、代用教師を“先生”へと押しやっていく工程を見ていると、まるで意図的に涙腺操作をするかのように、涙がドンドコドンドコとあふれ出してしまい、そして子供たちの姿に感動して涙する自分に対して「あっ、俺って正常かも…」となった…ウウッ(涙)
この映画を絶対に自分に子供が出来たら見せようと思う。「勉強はやらんでいい…けど、こんな子もおるんやで」と涙でテカテカに輝いた顔で子供に語ったろうと思うのです…。(ま、俺の子なら既に泣いて「お父さん、僕がんばる!」と言うと思うが。by親バカ候補筆頭)
2003/1/26
「よっしゃ、ガッポリ稼いで寄付したる!」
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