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[コメント] 顔(1999/日)

人間の持つ醜い部分に焦点を当て、実際の事件をモチーフにドラマを構成し魅せるのだけれど・・。しだいに脚本に無理な展開や安易な展開、あんまりな展開が見えて来て詰めの甘さも感じる。
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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それでも藤山直美は存在感丸出しで人間的な演技を披露。しかしあまりにも作りこみでは?。設定上、彼女のキャラクターが奇異すぎる。実在のモデルになった女性犯のように一見、奇異な人には映らず商才もあったりという方がストーリーが素直に転じ、そこに人生の悲喜劇が滲んだと思う。引き篭りで妹を殺害し、着の身着のまま逃走し、コミュニケートが妙でというヒロイン像はやり過ぎ感と奇抜さが漂いすぎ。そういう不可思議なキャラクターを描きたいのであれば無理に殺人ストーリーと絡めずとも良かったはず。豊川悦史の劇画ヒーローのような役もあんまりでは?。悲劇漂う少女漫画的配役だと思う。むしろ、ちょとしか出演しないのにヒロインの胸を鮮やかに過ぎり、彼女に現実と手の届かない幸福を痛いほど感じさせる佐藤浩市が好演で、男は彼だけで充分。人物の構図という視点では、人生をどん底で、もがく人(藤山)、平均的に幸福に生きる人(佐藤)、人間的に生き温度のある人(大楠道代)の配置が見事。一番素直に感情移入出来て普通の人物は結局、大楠。しかし、このラストは、あんまり!。監督の逃げとも取られかねない。やはり、正面からぶつかってしっかり描ききって欲しかった。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)おーい粗茶[*] けにろん[*] ボイス母[*]

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