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[コメント] ウィークエンド(1967/仏=伊)

全般的感想を素直に云えば、やっぱり面白い!面白過ぎる!なのだ。私は殆ど画面の面白さしか見ないので、そうなると、特に本作の前半は、もう最強のゴダール、と云いたいほどだ。
ゑぎ

 まず開巻まもなく、室内でブラ姿のミレーユ・ダルクがまるで尋問されるように会話をしているローキーの長回し(科白は「眼球譚」の引用らしい)、このカットでもうしびれる。その後の渋滞する郊外の道を延々と俯瞰気味の横移動で見せていくカットは最も分かりやすく面白い。そしてアンヌ・ヴィアゼムスキーが登場する、ピアノを弾く男のいる農家の庭のシーン。これらはいずれもシーケンス・ショットなのだ。これを見ると、アンゲロプロスだってこれらのショットの影響を受けているんだろうなぁと思う。また、エミリー・ブロンテという名前の少女と「なぞなぞ」をする森の小径のシーンも実に美しく可愛い。アフリカ人とアラブ人のモノローグの部分あたりから挑発的というか、挑戦的というか(それは観客に対してだが)、独りよがりが過ぎるシーンが続くのだが、それでも森の中の革命家たちのシーンは刺激に満ちている。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)寒山拾得[*] 3819695[*]

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