[コメント] 荒野の七人(1960/米)
『七人の侍』と比較するのはナンセンス。人間の奥底をえぐるような精神的描写は原作に任せておいて、本作は軽快な音楽、豪華なキャスト、痛快なアクション、爽やかなラブシーンを堪能すべき。これは西部劇なんだから、思いっきり楽しんじゃえば良いのだ!!
原作より何となく脚本が薄っぺらな感じがするのは否めない。それは、黒澤映画特有の精神的な描写が薄いためだろう。その為、見終わった後に考えることは何も無い。でも、逆にそこが西部劇の本作では長所とも言える。原作のように一人一人が抱える業のようなものをグロテスクに描いていたら、ラストシーンはあれほど爽やかにならなかっただろう。
『七人の侍』に比べれば、飽きれる程すっきりした映画だが、この爽快感と後味の良さこそ、西部劇の醍醐味なのではないだろうか?
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