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[コメント] 28DAYS(2000/米)

何故この作品が埋もれてしまっているのか、不思議で仕方ない。
mimiうさぎ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







構成も上手く、脇役も至って豪華。サンドラ・ブロックもはまっており、ここまで埋もれてしまう作品ではないと思う。

私は、今までサンドラ・ブロックが嫌いだった。なぜなら、彼女は特別美人だとは思わないのに、「美人」と言われる役が多かったから。次期メグ・ライアンを狙ったかのように、次々とラブコメに出て、恋を成就させる、そんな彼女があまり好きではなかったのだ。

ここでメグ・ライアンを出したので、『男が女を愛する時』という映画にも触れておこう。ラブコメ女王の座を快く思わなかったのか、メグが「アル中になってしまう妻」という衝撃的な役を演じたのだ。(これは、この映画のサンドラと通じるところがある。)

その映画でメグは頑張っていた。しかし、根本的にメグは演技が上手くない。不作となってしまった『男が女を愛する時』のメグの演技と、今回のサンドラの演技は、似たり寄ったり。けれど、サンドラには泥臭さがある。

スターとなっても、どこか垢抜けない、隣のお姉ちゃん的な魅力があるのだ。 それが、この映画にとても合っていた。

そして、演出も地味ながら上手い。過去の映像をフラッシュバックさせ、なんの言葉の説明もないまま、主人公グエンがアル中なのは、幼い頃アル中でなくなってしまった彼女たちの母の影響があったという事を伝えている。その過去もグエンが、禁断症状に苦しむ時は切れ切れに、酒を断ってからは鮮明に思い出していく様子は、評価すべき点だ。

姉の結婚式シーンに至っても、冒頭、グエンが結婚式をめちゃくちゃにしたシーンを観客に見せているのに、スピーチ・シーンを見せずにいたところは技あり!その時のエリザベス・パーキンスの表情もヨカッタ!

けれど、一番印象的だったのは、ビゴ・モーテンセンのキス・シーン。じゃれ合っている時に視線がかち合い、一瞬の沈黙。唇に寄っていくビゴ!「あっ、キスする」と思わせた後、顔を背け、そして、また思い返したようにキス!あぁぁっぁぁぁ。

男性陣!これはいいぞ!

しっかり者の姉が自由奔放の妹を実は羨ましがっていた、というエピソードなど本当に共感するところがたくさんあった。ニューヨークのど真ん中に馬が都合よく繋がれていた事がなかったら、★5でも良かったんだけどなぁ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)ナッシュ13[*] じょろ[*] ノックマン ガンダルフ[*]

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