[コメント] 追憶(1973/米)
いい大人ならば誰しも、こーゆー「追憶的恋の思い出」の一つや二つはあろう。この映画は、見てる人それぞれの思い出にオーバーラップさせるように思い出をくすぐるから「ぱっと見、名作・かんどー」となるのだ。現実の「追憶的恋の思い出」は「良かった事」とか「甘酸っぱい記憶」しか覚えてない。ドロドロしたモノって「忘れたい」から忘れちゃうものなのさ(たぶん)。だから「ほろ苦い思い出」とか「頬を赤らめるような思い出」と笑って言えるんだな。忘れた頃に「会ってみたくなっちゃった(てへ)」ってヤツだ。
でも実際は、別れるには別れるなりの理由があったりするのだよ(同時に付き合ったなりの理由もあるが)。それはいい大人になってから再会する程度では思い出さないから「焼けぼっくりに火が付いた(@牡丹と薔薇)」とか在りえるのだ。まあ、思い出はキレイなままで発酵させるのが一番かな。恋はナマモノっすよ。
ところで、この映画をそんなに好きになれない理由は上記の件だけが理由ではない。そもそも、「活動家」タイプの人間に苦手なのが多い。「活動家」人間の悪いクセは過去を振り返らない事にある。常に「今、この問題が大事」と訴えて、その時点での自分の信念を貫き通そうとして「反省」というモノをしない。今の自分が間違いだったと後になって判っても知らぬ存ぜぬだ。常に目の前の事象の悪に対決していくだけで、過去の自分の主義主張に責任を持たない例が多い。こーゆう、おめでたい人ってのは、ちょっと実際、勘弁してもらいたいと切に思うわけだ。なんで、このおめでたい人のおめでたい昔話に感動する気がしれないというか、なんと言うか、要は、このキャラが嫌いって事かな?単純な話、そうゆう事なのだ。彼女が「信念に」じゃなくて「仕事に」生きる女性とかだったら、バーバラの(顔の)ままであっても遥かに惚れただろうな。ややや、オレがキャリアなOLが好きだからなだけだ言うな。
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