[コメント] アメリ(2001/仏)
「不器用な恋の顛末(てんまつ)」の宣伝に反して「器用過ぎる恋」。良くも悪くも、深い「愛」の話ではなく、浅い「恋」の物語。『アメリ』の「魔法」で「幸せ」にはなれますが、結局の所「魔法」。どこか軽薄。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ジュネ監督(この監督は大好きだ)作品にしては不思議なほど「どこかで見た」映像が多かった。冒頭の妊婦出産高速映像も高速地下鉄・高速バイク映像(特にこれ)も既に目新しいものではないし、‘愛’の振動演出(笑)は監督本人が『デリカテッセン』で10年近く前にやっているもの。別に使い古された映像手法を嫌うわけではないし、好きなのだが、監督自身ちょっと器用すぎるのか、映像にもう少し抑えをきかせて欲しい所があった。
それと、あまりに手が早い男女にはちょっと共感しにくい。性病問題云々の時代に不謹慎というのもあるが、それ以上に共感できない。それに、相手の変質的な側面への興味と容貌だけで恋に落ちた二人が長く付き合えるものかどうか不安。それこそ録音男ドミニク・ピノンのカップル(アフターサービスの無いアメリ)みたいな一時期の恋で終わるのではないか?まぁ、恐らく監督は「不滅の愛」などではなく「幸せになる恋」を描きたかったのだろうから、別に早く終わる恋でも、彼はそれでいいと思っているのかもしれませんが・・・。
なんだか悪い所ばかり書いてしまいましたが、良いところは語りつくされてますので省略を。(笑
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