[コメント] 光の雨(2001/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
「近頃の若いやつらときたら…」と自分の過去を棚に上げて、成長過程の幼き人間にそう言ってしまう人種が居る。紀元前ですでにいるらしい、それは、マジでどこから湧き出てくるのかわからないぐらいに、そこらじゅうにわんさかいる。たちの悪い厚顔無恥促進ウィルスは、私たちが精子と卵子のごっつんこで誕生する以前からもうDNAに刻み込まれているに違いない。
さて、連合赤軍について、あーだこーだと小難しく説明をテレビや本で説明してくれますが、イマイチ一般人には解りづらい。とても解りづらい。だから打てば響くように子供に説明して「ああそうなのか」と言わせるぐらい、一言で説明してくれないのじゃあ、面白くない。てなことで、上記に例を出した次第。いつの時代も「近頃の若い〜」と同じように「近頃の大人ときたら…」も常套句。さらに大人の知識の独占、そして歴史に蓋もいつの時代も逃げ口上としてあるようであります。
で、この映画の構成、私はとても面白かったです。
飲み屋で、闘争で闘ったからと免罪符のようにデンパ武勇伝を掲げて独り無礼講しながら、「若木の下で、笠をぬげ」の意味をしらないオッサンの以前の姿は、従業員の女子&男子高校生と変わらないのだというのを、オッサンが誇りにしていることを利用して表現していたから。
オッサンが飲み屋でかたりをするように、赤軍はかたり、役者は役に没頭しなりきる魅惑の詐欺師。この三種類の嘘が嘘の底辺で華麗に重なり合う。そのアイデアを映画作品として、あの体制賞賛映画の『突入せよ〜』にぶつけた根性に乾杯しないでどうする。
良い映画でした。良い俳優でした、伊丹監督の息子さん。
2003/7/29
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